信託の活用
2012.07.31更新
信託と聞くと、
「なにか難しそう」とか、
「信託銀行に頼むんでしょ。信託報酬も高そうだし。」
などと否定的な意見が多いように思います。
確かに、手続が必要な面はあります。
しかし、信託銀行に頼らなくとも信託を設定することができます。
例えば、父が高齢のため保有する賃貸用不動産をご自身で管理できなくなりそうな時には、
不動産の信託を活用する機会があります。
設問の場合、父を委託者かつ受益者、息子を受託者とする信託の設定が考えられます。
・父の保有する賃貸用不動産を、息子に管理・運用をしてもらいます。
・息子が管理した結果の運用上の収益(家賃から諸経費を差し引いた金額)を父に支払います。
・息子は管理運用に係る報酬を父から受取ります。
このような仕組みであれば、息子は単に財産を預かるだけなので、この不動産にかかる贈与税は課税されません。
信託終了時の信託財産の帰属を定めていない場合は、委託者が信託財産の帰属者とみなされるからです。
運用上の収益も父に帰属します。よって毎年父は確定申告をすることになります。
注意点として、
信託契約を締結する必要があります。
不動産について信託を設定するには登記が必要です。
また、信託に係る不動産所得の損失は他の不動産所得をはじめ、他の所得と損益通算することができません。
高齢の親の財産を安全に管理するには、成年後見人制度の活用が思い浮かびますが、
もう一つの方法として、上記のように信託も考えられます。
信託には様々なパターンが考えられ、上手く組み合わせていけば、相続への備えにもなります。
ご興味のある方はご相談下さい。
山邉洋税理士事務所
www.yamabe-office.com
「なにか難しそう」とか、
「信託銀行に頼むんでしょ。信託報酬も高そうだし。」
などと否定的な意見が多いように思います。
確かに、手続が必要な面はあります。
しかし、信託銀行に頼らなくとも信託を設定することができます。
例えば、父が高齢のため保有する賃貸用不動産をご自身で管理できなくなりそうな時には、
不動産の信託を活用する機会があります。
設問の場合、父を委託者かつ受益者、息子を受託者とする信託の設定が考えられます。
・父の保有する賃貸用不動産を、息子に管理・運用をしてもらいます。
・息子が管理した結果の運用上の収益(家賃から諸経費を差し引いた金額)を父に支払います。
・息子は管理運用に係る報酬を父から受取ります。
このような仕組みであれば、息子は単に財産を預かるだけなので、この不動産にかかる贈与税は課税されません。
信託終了時の信託財産の帰属を定めていない場合は、委託者が信託財産の帰属者とみなされるからです。
運用上の収益も父に帰属します。よって毎年父は確定申告をすることになります。
注意点として、
信託契約を締結する必要があります。
不動産について信託を設定するには登記が必要です。
また、信託に係る不動産所得の損失は他の不動産所得をはじめ、他の所得と損益通算することができません。
高齢の親の財産を安全に管理するには、成年後見人制度の活用が思い浮かびますが、
もう一つの方法として、上記のように信託も考えられます。
信託には様々なパターンが考えられ、上手く組み合わせていけば、相続への備えにもなります。
ご興味のある方はご相談下さい。
山邉洋税理士事務所
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