山邉ブログ

2012.04.26更新

本日は雑学についてお話します。

何気なく使っている硬貨ですが、意外なルールがあります。

一度の決済に同一額面の硬貨を21枚以上使って支払おうとした場合、受取り側はこれを拒むことができるというものです。

例えば、飲食店で食事後に1,000円の会計をする際、
50円硬貨×20枚で支払うことはできますが、
10円硬貨×100枚で支払おうとしても、お店が受取りを拒んだ場合、
他の100円硬貨や500円硬貨などの硬貨や紙幣で支払わなければなりません。

受取り側が拒めるのは、同一種類の硬貨を一度の決済に21枚以上使用した場合ですので、
1円×20枚+10円×8枚+100円×9枚=1,000円(硬貨合計37枚)
であれば受取り側はこれを拒むことはできません。

また、これは債権や債務が存在している場合の話ですので、
例えば対面販売で商品を引き渡す場合は、それ以前の契約締結の自由が働きます。
つまり、売りたくなければ商品を引き渡さなければ良いだけの話となります。

このように硬貨の受取りを拒むことができるケースが認められるのは、貨幣には強制通用力(の範囲)があるからです。
強制通用力は、決済に紙幣や硬貨を使うことを、受取り側は拒むことができないという効力をいいます。
日本銀行券には無限の強制通用力、貨幣には額面の20倍までの強制通用力があります。

貨幣の強制通用力の限度については、「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」第7条に規定されています。この条文が根拠となり、このようなケースが生ずるのです。

「第七条  貨幣は、額面価格の二十倍までを限り、法貨として通用する。」
 
制限があるのは硬貨だけで、紙幣は何枚でもOKです。



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山邉洋税理士事務所
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投稿者: 山邉洋税理士事務所

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